【大野農園よもやまバナシ】第四話「ブレません!大野農園の完熟キウィ」

大野農園スタッフのチコです。
毎週水曜日更新の『大野農園よもやまバナシ』。
今回は、いよいよ美味しい季節を迎えた「ブレません!大野農園の完熟キウィ」のお話です。

……

先日の日曜日も、ご来店ありがとうございました。
販売の際にお伝えしましたように、先日ご提供したキウィは、当農園にしては少し硬めのものだったのですが、いかがでしたでしょうか?

「舌ざわり滑らかな甘い完熟キウィ」を売りにしてきた当農園が、この度、硬めのキウィをご提供したのには、わけがありまして…。
販売前日、ホームページにもちらりと載せましたが、このところ、「人にあげられる、硬めのキウィはありますか?」とのお問い合わせをいただくことが多かったので、お土産にできるような、上手くいけば、発送もできるような(お客さまご自身で、ですが)、硬めのキウィをご提供してみようと、思い立ったわけです。
そこで、いつもなら一週間完熟機に入れておくところを、4日で引き上げたのですが…。
私の判断ミスでした…3日の違いは大きく、すごく硬くて、しゃりしゃりと、酸っぱかったのです。
その後社長の機転で、あわてて完熟機を再稼働させ、なんとか食べられるようにはなったものの、やはり追熟不足で…。
そんなこんなで、販売時、「ホンジツハ カタメ デス」と、呪文のように何度も唱えてお売りしていた次第です。

この度の騒動は、下手をすればお店を開けられなかったわけで、私にとってはオオゴト・冷や汗ものだったのですが、ここであらためて、近頃の販売の様子や、大野農園の経営理念などを社長とじっくり話し合い、当農園の「売り」を忘れてはいけない!という、原点に立ち返る良い機会になったのでした。

お客さまが増えれば、それだけたくさんのお好みやご意見が出てきます。現場担当としては、それらにお応えしなくては!と、頑張ってみるのですが、当農園の基本は「近所の方が買って帰って、4〜5日の間に食べて美味しいキウィ」であり、長年この姿勢を貫き、お客さまからの信頼を得てきたわけです。贈答用や、地方発送ができるものにするなら、この完熟の美味しさを保つことは難しい…そのことを忘れていました。

お客さまのご要望も大切ですし、可能な限り対応したいと思ってはいますが、根幹がブレてはいけませんね…反省いたしました。
今後は、これまでの「大野農園の完熟キウィ」に戻りますので、ご安心ください!…と言いますか、私が一番ホッとしています…。

ここで、今一度のご確認?お願い?です。

「こんなに甘いキウィ 、食べたことないです!」、「もはやキウィとは別物ですね!」など、嬉しすぎるお言葉をいただけるくらい、美味しいキウィ。これをぜひ、どなたかに差し上げたい…そのお気持ちもよくわかりますし、ほんとうに光栄です。
ただ、何度も申し上げておりますように、当農園のキウィは、追熟の過程での傷み(へこみ)を免れることができないため、贈り物には不向きで、ご自宅で味わっていただくような「普段着の」キウィです。これは、キウィに限らず、当農園の全ての果物に共通することですが、完熟で美味しいものは、遠くまで運ぶことはできない、ということを、ご理解いただけると嬉しいです。

そして、そんなキウィの「へこみ」は、甘さの証。チャームポイントだと思って、ちょこっと取り除いて食べていただけると、ありがたく思います。
こんな風にえぐってくださいね!

巷ではゴールド系キウィが流行りですが、お手入れや追熟次第で、定番のヘイワードでもこんなに甘くなるんだ!と、これからも、びっくりしていただける美味しいキウィを作るため、努力を惜しまない所存でございます。よろしくお願いいたします。

……

完熟キウィを作るには…
じゃん!この、先代から使っている完熟機を用います。社長自らの手で壊れたら修理し、ダンボールやガムテープで補強され、満身創痍…でも、元気に動いていますよ!
温度と湿度を調整し、カロチゲンガス(果物が熟す際に生成される成分と同じもので、無害です)を添加、およそ一週間寝かせます。一回で、170kg前後を仕込むことができます。

大野農園(olioli農園)

東京都三鷹市にある果樹園です。 主にキウィ、栗、ブドウなどを栽培しています。

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