【大野農園よもやまバナシ】第十話「剪定の季節がやってきた!〜栗の木編〜」

大野農園スタッフのチコです。
毎週水曜日更新のコラム『大野農園よもやまバナシ』。おかげさまで、第十話まできました!
いつもお読みくださり、ほんとうにありがとうございます。

今回は、先週に続き「剪定の季節がやってきた!〜栗の木編〜」です。

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先日の日曜日も、ご来店ありがとうございました。
販売日前日にサイトでお知らせした、売り子イチオシの「超・完熟」、召し上がっていただけましたでしょうか?

サイト内では「通常の追熟に加えて、更に保冷庫で寝かせた」とご説明しましたが、実のところは、店頭でkamekitiがお伝えしましたように、一週前の売れ残りを、保冷庫で保管しておいたものでして…。
ところが、それがかえって良かったようで、とっても甘く、美味しいキウィに仕上がったのでございます!
もちろん、そもそもが完熟状態の大野農園のキウィですから、ダメになってしまった個体も多くありましたが、へこみ(痛み部分)もなく生き残った個体は、それはそれは甘くて、舌触りも滑らか〜。
あまりの美味しさに、わたくしチコ、一日に何個のキウィを食べたことか…。文字通り、ペロリと食べられてしまうのです。
この「超・完熟」、またお出しすることもあるかと思いますので、ぜひ、召し上がってみてくださいね!

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さてさて、剪定のお話です。
前回、わたくしの担当するキウィとぶどう、二種類のつる系をご紹介いたしましたが、今回は「栗」です。

栗の剪定は、社長の担当です。
栗の木をぐるりと取り囲んで脚立を配置し、移動しながら、チェーンソーで、大胆にザクザクと枝を切っていきます。
私も以前、栗の剪定をやったことがありますが、高い脚立に登り、のこぎりで(チェーンソーは使いこなせないので)ガリガリと太い枝を切るのは、運動オンチの私にはとても怖くて、なかなか理想通りに仕上げることができませんでした。
…という経緯もあり、選手交代!で、社長の出番となったわけです。

手際よく切っていく様子に、こんなに切って、木は大丈夫なのかしらと思うのですが、驚くほどの生命力で、一年かけてたくさんの枝を伸ばし、幹を太らせるので、心配ご無用。かえってこの大胆さが、良い実りへと結びつくのです。
栗の木の剪定のコツは、出来るだけ低い樹形を保つこと。根から吸い上げた栄養分は、高い場所、遠い場所へ行くほど分散してしまうので、ぎゅっと栄養を閉じ込めるように、コンパクトな形に剪定します。
特に昨年と今年は、大きく剪定を行なっており、剪定後すぐの年の実りはよくありませんが、長い目で見ると、良い栗を収穫するために必要な「リセット」の機会なのです。

敷き詰められた落ち葉のじゅうたん、佇む栗の木、周りを取り囲む脚立…その景色と、動き回る社長の様子はまるで、作品を製作中の彫刻家のよう。
「剪定は芸術的センスだ!」と社長に言われていますが、その通りだなと思うことがよくあり、この景色もまた、そのひとつです。
ちなみに兼業農家・大野農園の名物社長、本業は医師・研究者ですが、空手は黒帯、スキーもプロ並み、かつては野球のピッチャーも兼任という、文武両道を地で行っており、その身体能力の高さで、高所なんぞお手のもの。今年70歳…ほんとうに、いろいろな意味で「超人」です。
少し前にインスタグラムに載せた、kamekiti撮影の作業途中の風景。アートのインスタレーションのよう。

大野農園(olioli農園)

東京都三鷹市にある果樹園です。 主にキウィ、栗、ブドウなどを栽培しています。

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