【大野農園よもやまバナシ】第13話「野鳥たちの落し物」
大野農園スタッフのチコです!
先日の日曜販売も、ご来店ありがとうございました。
朝は冷えましたが、日中は予報通り暖かくなり、お散歩ついでにお寄りくださるお客さまが多く、おかげさまで完売いたしました。
最後には、お披露目がてら並べておいた「ちびキウィ」もお買い上げいただけたのですが、いかがでしたでしょうか。
S〜SSサイズの小さなキウィは、通常サイズに比べて甘みがのっていないので、ジャムやスムージーに使ったり、ヨーグルトに入れ、蜂蜜などで甘みを足して食べるのがおすすめです。次回から、試食をご用意いたしますので、味をお確かめいただければと思います。
今後、特に3月以降は、この「ちびキウィ」がメインになる予定です。
それでは、毎週水曜日更新のコラム「大野農園よもやまバナシ」です!
今回は「野鳥たちの落し物」のお話です。
……
このところ、おかげさまで完売続きの日曜販売ですが、時期や天候によっては、売れ残ることもよくあります。
売れ残り分は翌週まで保冷庫で保管しておき、状態の良いものは「超・完熟(略して「超熟」)」として、また、へこみ(傷み部分)の程度によっては、ジャム・ジュース用としてお安くご提供するなどしています。
ところが、中にはあまりに傷みが進み、販売できないものも少なからず出てきまして、そういったものは、やむなく畑にかえすことになります。
こちらは循環させる、というつもりでいるのですが、寒く、食料が乏しいこの時季、お腹を空かせた野鳥たちにとっては、完熟キウィはたいそうなご馳走らしいのです。
緑豊かな大野農園には、日々、様々な野鳥が訪れますが、中でも、ムクドリ、ヒヨドリ、オナガ、この3種の野鳥たちは、キウィが大好物と見えて、少ないキウィをめぐる熾烈な戦いを繰り広げています。
キウィをまけば、すぐに斥候とおぼしき数羽が偵察に飛来。それを追って次々と仲間が畑に舞い降り、争うように賑々しく食事をして、一日で、皮まですっかり食べ尽くしてしまいます。
人間が食べても甘くて美味しいのだもの、そりゃぁ、野鳥だってお好きですよね…。
こんな具合にまきます。少しして写真を撮りに来ると、既に食べた跡が…。
そして、後日談。
キウィを食べた野鳥たちが、大野農園内の栗畑でひと休み。そして、落し物(フン)をプリッと。
除草剤を撒かない農園内で、フンに混ざったキウィの種が芽を出して…
ごらんの通り、至る所から、雑草のようにキウィがにょきにょきと生えてきているのです(写真は、昨年秋頃の様子)!
この野ブドウならぬ「野キウィ」、社長の提案で、取り除かず様子を見て、状態の良い苗をキウィ畑に移植したり、このまま、枯れつつある栗の木にツルを絡ませて「キウィの木」を作ってみようかという、面白い実験材料になっています。
ちなみに、キウィは雌雄異株(オスとメスが別々の木)なので、花が咲くまで、生えているのがどちらなのか、わかりません…。
花が咲くまで3年ほどらしいので、あと少し。楽しみに待っているところです。
この「野キウィ」だけではなく、以前ご紹介したキカラスウリ、度々登場するセンダンの木、以前農園内で育てていたイチゴなど、野鳥たちの落し物で、 様々な植物があちこちから顔を出しており、そのめまぐるしい植生の移り変わりを見ていると、飽きることがありません。
我ながら、ユニークで素敵な農園になっているなぁと、嬉しく思いながら、仕事をしています。
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